「男のきもの・織のきもの−大人の男のきもの談義

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No.49 長根英樹   2001.12.06 13:57 
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メールマガジン - No.0021 -2001.12.06 号
 1 きものダンディズム
 

 ◆◇ 御召 ◆ 紬 ◇ 着尺 ◆ 羽織 ◇ 袴 ◆ 帯 ◇◆
 ――――― 【男のきもの】製品・価格・着こなし紹介 ――――

            きものダンディズム

        2001.12.06 No.0021  配信数:0347  
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 ◆ ◇ ◆ きもの村 http:// www.kimono.gr.jp/ ◆ ◇ ◆


≪≪目次≫≫

 1 きものダンディズム
 2 その他

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 1 きものダンディズム

 こちら米沢は、わずかながらも初雪が降り、いよいよ雪国の長い冬
 本番に向けて心の準備を整える頃となりました。
 1995年の晩秋、米沢織織元鈴源織物の「きものホームページ」
http:// www.omn.ne.jp/ ~suzugen/
 開設をサポートして以来、丸6年となります。

 当時は、まだ Yahoo!(JAPAN)もない頃で、きもの関連のホーム
 ページもほんの数件。
 その後、徐々に増えていきましたが、きもの仲間(ユーザー)の間
 では、“(自分で)着られない”“着る機会がない”ということが
 大きな悩みとして語られていた状況でした。

 昨今では、様々なホームページを含めて随分ときもの関連の情報が
 豊富になってきました。
 また、きもの仲間の交流も随分と広がり、ショッピングや食事など
 日常的なきもの着用を楽しむ形で、かつての“着る機会がない”と
 いう悩み(特別な機会でないときものは着られないという心の壁)
 は解消されてきた様に思います。

 今後、きものの楽しみは、各人の好みやテイストに応じたスタイル
 (流儀)の追求という方向に進んでいくものと思います。
 私は、男のきもの、きものダンディズムという方向でご提案、交流
 を広げていきたいと考えております。

               ◇

 私がきものの魅力に目覚め、きものの世界に入った5、6年前は、
 お店を訪ねても男のきものを置いてある店がなかなか見つからない
 (置いてあってもごくわずか)という状況でした。

 現在では、男ものを扱うお店も増えてきて、単に反物を揃えるだけ
 でなく、楽しみ方(着方、コーディネイト等)も含めた形で提案の
 幅が広がってきた様に思います。

 しかしながら、洋装の世界と比べると、それぞれの好みやテイスト
 に応じた分化という段階にまでは進んでおらず、男のきものの総合
 ショップ(コーナー)はあっても、専門店といえる様な“独自色”
 のある深い提案、サービスは見つけにくい様に思います。

 男のきものの場合、分化して行くにはまだまだユーザーの絶対数が
 少ない、という状況もあろうかとは思いますが、
 ― 英國屋、ビームス、ユニクロ…の他、ブランド直営店や
   個性豊かなこだわりの個人オーナーショップ/サロンなど ―
 洋装の世界で、ユーザー側にスタイルに応じた選択肢がある様に、
 きものの世界でも選択の幅が出てくることが、提供側、ユーザー側
 双方のレベルアップ、豊かさUPに繋がるものと思います。

               ◇

 スタイル追求には、カジュアルテイストやモダン指向、トラッド/
 コンサバ…など様々な方向があろうかと思いますが、私は、装いと
 精神性の関連を重視した形で、「きものダンディズム」をテーマに
 深めていきたいと考えています。

 「衣食住」と言われる様に、衣服装いは、それぞれの人々、地域、
 国の文化、すなわち価値観や美意識、心の在り様と密接に関わり、
 相互に影響を及ぼし合う形で発展してきたものと思います。

 ― 男のお洒落は決して西洋にだけあったものではなく、
   日本にも独自の奥深い世界が、単なるデザイン要素を越えて、
    高度な精神基盤の上に形づくられていた ―
 私は、きものを装うことによって、日本の伝統的な価値観、美意識、
 繊細な感受性や凛とした理想主義など、精神面の魅力を再認識する
 ことが出来ました。

 明治維新直後、政府派遣により欧米諸国を回った「岩倉使節団」の
 一行は、きものを装い威風堂々とした立ち居振る舞いで、その上品
 な礼儀作法は各国で非常に高い評価、尊敬を得たと聞きます。
 自国の文化、自己の在り方に自信を持ち、気概を持って堂々と振る
 舞うことの出来る装いの流儀、ダンディズムとはそうしたスタイル
 から生まれるエスプリであると考えます。

               ◇

 男のきものにおいて、日本ならではの風土や季節感、自然を愛でる
 心持ちが表れる要素として、「素材/織表現」があげられるものと
 思います。
 四季のみならず、二十四節季をも繊細に感じ分け、季節感を装いに
 取り入れることで楽しむ感性。
 こうした豊かな感性と多彩な「素材/織表現」とは密接に関連をし、
 互いに影響を及ぼしあってきたものと思います。
 私は、「素材/織表現」に想い入れを持ち「きものダンディズム」
 を追求して行きたいと考えています。

 また、きものスタイルを「ハレ」と「ケ」、フォーマルとカジュア
 ルとの形で二分し捉えるのではなく、ソーシャル/ビジネスの場面
 も加えて解釈すると共に、このソーシャル/ビジネス場面の装いを
 整えるアイテムとして「袴」に着目をしたいと思います。
 従来のベーシックな裾広がりタイプの袴の他に、裾をスリムにして
 活動性を高めたズボンタイプの袴についても、デザインのリファイ
 ンやトータルコーディネイトを探り、「袴」の美しさ、意味合いを
 見つめ直したいと思います。
 私は、「袴」に想い入れを持ち「きものダンディズム」を追求して
 行きたいと考えています。

 この他、広い意味できものと精神性の関連を重視し、折々における
 実際の装いを通じて、きもの心、和の心、日本の伝統的な価値観/
 美意識を見つめ直したいと思います。
 私は、「精神性との関連(スピリチュアルな部分)」に想い入れを
 持ち「きものダンディズム」を追求して行きたいと考えています。

               ◇

 素晴らしい先人の蓄積、伝統も、世代の交替によって徐々に失われ
 つつあります。
 私は、縁あって米沢の質実な織物と直に接する機会を得ましたが、
 きものの魅力、特にスピリチュアルな部分は奥深く、様々な立場、
 視点からの掘り起こしや検証が大切になってくるものと思います。

 今後、「きものダンディズム」をテーマとして、みなさんとの交流、
 コラボレーションを進めて参りたいと存じます。

 どうぞよろしくお願いいたします。


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 2 その他
 
 今号から、本メールマガジンのタイトルをリニュアルいたしました。
 以降、「【男のきもの】きものダンディズム」としてお届けいたし
 ます。

 なお、メルマガ配信システム「まぐまぐ」の登録タイトルは変更が
 出来ませんので、
  登録タイトル:「【男のきもの】製品・価格・着こなし紹介」
  サブタイトル:「【男のきもの】きものダンディズム」
         「きものダンディズム」
 との形で運用をして参ります。

 今後ともよろしくお願い申し上げます。


 みなさんからご意見、ご感想をいただければ幸いに存じます。


                   きもの村 村長 長根 英樹

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  メールマガジン 【男のきもの】製品・価格・着こなし紹介
           ― きものダンディズム ―

  発行責任者 きもの村 村長 長根 英樹 NAGANE HIDEKI   

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  :1999年10月 1日   更 :2002年10月 1日


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